鬼怒無月について

僕が彼を知ったのは、ライブハウスエアジンでだ。199年台の前半の頃だと思う。StirUpというはsaxプレイヤーの早坂紗知さんのグループで演奏していたのに偶然出会い、それ以来、ほぼ、毎月エアジンのライブへ聴きに行っていた。その頃の彼は、まだサラリーマンを退職したばかりの頃で、guitarがあきらめきれず、サラリーマンを辞めてguitarで生きていこうと始めた頃であったかと思う。彼の演奏は首をリズミカルに前後に振り、切れの鋭いストロークとアドリブの演奏であった。僕は、彼がアコギで弾く早坂さんのchildrenchilrenという曲が大のお気に入りであった。エアジンでは、観客が僕と連れの二人しかなく、「なんでリクエストしてください」なんて、今では信じられないことも一度あった。そうして、下呂温泉でのおおたか静流さんとStirUpライブや静岡の出雲大社のライブを追いかけに聴きにいった。もう何年も前のことだ。
今朝、彼のWildLifeを聴いて、確かにpopな感じの曲調だなと感じる。でも、鬼怒無月は、彼の音楽は、僕の中では変っていない。若い頃の彼の演奏が聴けた事が、今ではとても特別なことのひとつとなっている。早坂紗知さんのsaxにも随分惹かれたが、僕の興味を惹くメインはギターの鬼怒無月になっていった。

Wild Life

Wild Life

このライナーノーツにもあるとおりなのだが、内容がとってもポップ。図太く鋭く切れる感じがなく、へぇー、こんなポップな側面もあるの?というくらいポップです。お気に入りになりました。