観劇。

eiei322006-03-16

劇団四季の、日下武史をみにいく。舞台は質素。主人公日下は劇が始まっても登場しない。まだかといらだちを覚えた頃に登場。すばらしい。質素で地味な舞台が徐々に映えてくる。庭景色を描いた背景の花が、しぼんでいたような花が、生き生きと見えてくる。俳優が劇を支配する。作中人物がそもそも彼であったかのように見える。日下武史の劇だ。作は三島由紀夫。演出は浅利慶太
会場は自由劇場。仕事をさっさと終えて急ぐも、開演直前につくのがやっと。せわしい。会場は狭く、建物も急こしらえのようだ。この公演限りの建物なのだろう。
四季の日下武史は20年ぶり。(最近このん十年ぶりが多い。嫌なものだ。)
あの頃は、表参道のモリハナエビルでの上演。作品は「ゴールデンポンド」。当時アカデミー賞を受賞した邦題「黄昏」を取り上げたものだった。舞台は客席の中央にこしらえてあり(そもそも演劇場ではないのだから)、舞台への花道が3本ほど据えられてあった。出演者は数人。観客は舞台を取り囲み、あたかも湖から舞台をみているかのような演出であった。とてもすばらしいものを楽しんだ覚えがある。
そういうこともあり、今回の観劇への思い入れはひとしおであった。みれてよかった。
これほどの公演、もっと前の席でみたいものだ。昨日は、前から10列目だったのだが、前の席の背の高い男の頭が邪魔であった。