1週間で3本の演劇。

今日は立ち見。3時間。
先週見た、タンゴ・冬の終わりに、をまた見た。


続きです。
劇中のせりふを本より引用します。俳優清村盛の俳優としてせりふ。

ごきげんよう。これより死におもむくぼく、そしてぼくら仲間から最後の別れをいいます。ぼくらは今日という日まで理想に忠実でした。しかし傷ついた肉体がぼくらの数々の行動をくじき、ここで最後の時を待っています。いまはとても静かな気持ちです。自分でも信じられないくらいおだやかでやさしい気分にあふれて。それというのも今朝収容所の外から聞こえてきたタンゴの調べのせいかも知れません。夢のようでした。まるで夢の底から聞こえてくるようでした。
(「清水邦夫全仕事1981〜1991(上)河出書房新社刊」より引用)