SISTERS
長塚圭史 作:演出の作品。
出演は、松たか子、鈴木杏、吉田鋼太郎、田中哲司、中村まこと、梅沢昌代
パルコ・プロデュース公演
さてさて。
観終わった感想。
すばらしい。
そもそも、どんな劇か知らずに観にいった。
SISTERSという題と松たか子、鈴木杏が出演するということだけが、劇が始まる前までの知識。
パンフ観ても、よくわからないし。
始まって、正直、退屈?、はずしたかな?的な感じ。
松たか子が演じるのは、な〜んか変な人、みたいで。
しかも、重そう。内容が、、、。
しかし!!
観終わった後は、拍手!!!!
お見事です。長塚圭史!
彼の作品は、「ビューティーン・クィーン・オブ・リナーン」「アジアの女」を見たが、これは、いずれも優に凌ぐすばらしい作品。
このあとはねたばれ
親から受けた性的虐待が、この物語では扱われる。
これだけで、かなり重い。
ステージの一部屋を、2部屋に想定して使い分け、観ている者をはじめは惑わせながら、私の思考力を強く刺激しながら、展開する。
ラストからは、すばらしい演出。水の波紋がまた一層演出を高める。
扱うテーマに引きずれらることなく、見事に長塚の世界というか、思考を見せた、といっていいのでしょう。
最後の最後に、家に帰ろう、という台詞が、この芝居を、無虚なものとはせず、唯一の救いにつなげていくようだ。
社会的には、親からの性的虐待として捕らえる。
しかし、当事者にすれば、それも選択した愛という、ゆがんだ関係。
そして、姉妹と父との間で、選ばれなかった姉の、、、失望?感。
こうのような関係を、このように舞台でみせるとは。
しかも、ラストは水のステージ。
まるで、羊水の中で行われているかのように感じた。