山下和仁リサイタル

初めて、山下さんを聴きに行く。


クラシックギター界の中ではすごく有名。
でも、このギターを初めるまではまったく知らなかった。

さて、かなりの期待をこめ、紀尾井ホールまで聞きにいった。

ちょっと、すごい、を通り越している。



1曲目は、バッハの無伴奏チェロ組曲第1番BWV1007。

見た目は、中年のおじさん。私より少し上。

以下、勝手な感想。

弾いている姿は、こうロダンの考える人がギターを抱えているかのよう。

そして、音が紡ぎだされると、熱い溶岩の塊がギターを弾いているかのように感じる。

顔は下向きかげんで、まるでギターのネックをくわえているかのようにギターを弾く。

とても力強い音。大きてく繊細な音がどうして出せるのだろう?


右手はときに大きく弧を描くように振られるが、それがまるで指先から音がこぼれているかのよう。

ギターを、ゆりかごのように揺らしながら弾いたりもする。
花びらをまくかのように、ギターを揺らし音をまく。

アニメののだめではないが、音符が舞っているかのよう。

バッハの曲は、まるでチェンバロの響きのように聞こえる。
どうして、こんな音がでるんだろう?

終始、そう感じてしまうリサイタルでした。

曲目
1 無伴奏チェロ組曲 第1番 BWV1007
2 藤家溪子 夜との語らい〜山下和仁のために
3  同   貝の歌、石の歌〜山下和仁のために
休憩
4 アイルランド民謡(藤家溪子編) 夏の名残のバラ(The Last Rose of Summer)
5 ガネッシュ・デル・ヴェスコボ  ファンタジェ・ソプラ・メロディエ・インディアネ
6 ドヴォルザーク山下和仁編)  交響曲第9番「新世界より」第2楽章「ラルゴ」
7 愛陽  第三の靴

アンコール 3曲。

山下さんは一言も話さず。演奏のみ。

アンコールは1曲づつで3回となった。

たぶん3回は、主催者側の意向だろう。
主催者には、よりよい終わり方を考えてほしいと思った。


これほどの内容だと、アンコール演奏はなくても十分に満足なのに。



次回の公演は、来年3月4日、が決まっているそうだ。


会場の紀尾井ホール。今回初めて行った。
クロークがある、こぢんまりとしたとても上品なホール。
ホールには、シャンデリアが6つも!ある。
ホールの中にシャンデリアがあるなんて、ちょっと驚き。


車で行ったのだが、なんと会場を勘違いしてしまい、浜離宮ホールへ行ってしまった。
ホールの入り口まで来て、間違いに気づく!!!

開演まで30分しかないので、築地に車をおいたまま、タクシーで正しく紀尾井ホールへ駆け込むというしまつ。

頭のほうもずいぶんボケた一日のようであった。